北岳恒山
恒山(こうざん)は、道教の五岳の一つ、北岳。中国山西省大同市にあり、北を司るとされる。最高標高は2,016m。中国本土では五指に入る最高峰である。八仙のひとり張果老が住まうとされている。
《沁园春 • 恒山》
力拔千宗,气贯洪荒,峦叠万重。
叹峰岭涌翠,涧峡流韵;
阴涔蠕蟒,雁塞翔鸿。
北瞰云幽,南凌三晋,跨太行苍龙跃空。
烟涛里,矗峥嵘百柱,擎起穹窿!
虎风飞窟虬松,观滚滚红尘弥九阍。
昔舜骚鸾凤,秦惊猢狖;
汉驰车骥,魏展蜺虹。
唐赋辞章,宋仪遥祝,明祀清祈噪大雄。
谁曾似,果老仙逍放, 踪迹犹存?
1992年 秋
歴史と寺院
五岳の他の山々と同じく周時代から道教の聖地とされていたことが記録に残るが、他の四山ほど重要視されず、主要な巡礼地となることもなかったようである。漢時代には現在の北岳廟の前身となる寺院が山腹に建設されたが、遼がこの地を支配するようになると、宋朝の皇帝は恒山から南へおよそ150キロメートル離れた曲陽県に北岳を祀る廟を別に建設した。
今日、恒山にある最も有名な寺院は道教寺院ではなく、仏教寺院の懸空寺である。懸空寺は恒山のふもとに近い絶壁に築かれた木造寺院である。創建は491年であるが、明時代 (1368年 - 1644年) および 清時代 (1644年 - 1911年) に大規模な修復が行われている。また、1900年には解体修理も実施された。40の木造堂宇が数々の柱や梁、廊などで巧みに繋がれている。
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